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オンタリオ湖ウォーターフロントの再生事業
ウォーターフロント・リシェネレーション・トラスト
テビット・カーター
はじめに
ウォーターフロント・リジェネレーション・トラスト(WRT)が手掛けているオンタリオ湖ウォーターフロント再生事業に関する2つのプロジェクトを説明する。
まず第一はウォーターフロント・トレール・プロジェクトで、地域レベルのプロジェクトである。このプロジェクトの目的は湖へのパブリック・アクセスを回復することにより、環境の改善と地域開発を刺激することにある。
第二はラウンドハウス・パーク開発で、現在、トロント・ウォーターフロント中心地区において行われている大規模な官民合同投資プロジェクトの一つである。このプロジェクトはウォーターフロントの経済的利用が港湾/鉄道に重点を置いたものから、観光、娯楽、貿易、住宅、駐車場といった幅広い内容に変化していることを象徴している。
このプロジェクトを論じる前に、この港湾の歴史的な背景とWRT設立の経緯と役割について簡単に説明する。
トロント港の発展
バンクーバー、ハリファックス、モントリオールのようなカナダの沿(湖)岸に位置する都市は港湾に大きく依存している。しかしオンタリオ湖のウォーターフロントにあるカナダ最大の都市、トロントの場合は例外である。トロントの港湾機能は小さく、さらに縮小化する傾向にある。しかし一方でウォーターフロントの用途は膨らんでいる。
1911年に連邦法により設立されたトロント港湾委員会は全体港湾計画を立案した。港湾委員会は、常に単に港湾開発だけでなく、それ以上に広大なウォーターフロント開発のビジョンを持っていた。1912年に作成した計画には中央ウォーターフロントに駐車場、リクリエーション施設に加え、港湾施設、鉄道、倉庫、工場などを整備したウォーターフロントにして、1930年代には湖上空港の開発などが盛り込まれていた。
港湾委員会は、鉄道とともに、60年以上にわたり中央ウォーターフロントで支配的な存在となった。計画を実施する際に、土地が必要になるごとに湖の埋め立てを行ったため、1980
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